ニューワークスタイル対応を目指す企業のCRE戦略に資する FMプロジェクトマネジメント手法に関する調査研究 |
部会長:菅野 誠 三幸エステート株式会社 ワークプレイスソリューション事業本部本部長 認定ファシリティマネジャー 宅地建物取引士 |
●keywords●
プロジェクトマネジメント ワークプレイス ニューワークスタイル |
サマリー | コロナ禍をへてワークスタイルは大きく変化した。出社率も各社各様となっている。出社率に合わせてオフィスの在り方も変化している。実際、コロナ後に設計されたオフィスは少数のため、コロナ前の計画とコロナ後での差、コロナ禍で移転や改装を行った会社に訪問し、コロナ禍ならではの対応や今後の方針などをお聞きする。そのうえで共通項を見出し今後の指針を作成していく。また、引き続きデザインマネジメント、ニューノーマル時代のオフィス研究は継続して実施していく。 |
活動内容 | 直近の調査研究成果から得た知見を踏まえ、今年度はコロナ禍を経験したオフィスの考え方の変化と以下@Aのテーマで深掘りを行う。
@ With コロナ〜ニューノーマル時代のワークプレイス Aワークプレイスのデザインマネジメント オフィス見学では 1.コロナの影響 作ったofficeが使いきれているか? 2.出勤率の推移と対応策(イベントなど) 3.オフィスを作ってみて想像と違った(人気だった、不人気だった) 4.出勤人数とWeb Boothの個数 5.空間への工夫について @コミュニケーションを促進する工夫 A互いに刺激しあえる工夫 B目的や用途に対する空間設定 6.組織計画から、デザイナーに何を期待してどのようにして選んだのか 7.プロセスから、プロジェクトのどの段階でデザイナーを投入したのか 8.品質マネジメントから、どのような基準で色形を評価し決定したのか などを質問項目とし研究していきます。 FMプロジェクトマネジメント部会はインハウス、サプライヤー両方のメンバーで構成されています。オフィスを変革する絶好のチャンスであるFMプロジェクトマネジメントを一緒に学びたい方のご参加を心よりお待ちしております。 ※定例会開催日程(原則) 平日18:30〜21:30(懇親会を含む)、月1回 |
成 果 | FM プロジェクトマネジメント研究部会は 2000 年の発足以降 21 年間にわたり調査研究を行っています。これまでにトップダウンを契機とする、オフィス移転の企画から運用までの一連の流れを FM プロジェクトマネジメントと位置づけて体系化し、各章の詳細プロセスごとに、フォーマットを作成しました。
各詳細プロセスの例として、企画 -1 フィージビリティスタディでは、目的設定、経済合理性試算、社員への共感醸成手法などが含まれています。 なお、調査研究成果は以下の通り出版物としてまとめられているのでご参照ください。 ・小説「総務の山田です。」(2010) ・同上 電子書籍(2015) ・「オフィス移転業務フロー完全マニュアル(総務の山田です)実践編」(2013) ・「総務の山田です。」テンプレート集(CD付)(2015) ※研究成果の詳細を閲覧することが可能です: 「研究成果 他」の項目へ |
メンバー | 部会長:菅野 誠(三幸エステート)
部会員:岩田 幸小里(シービーアールイーCMソリューションズ) 大野 ゆき子(森ビル) 岡田 明浩(竹中工務店) 加藤 真司(ナイキ) 亀田 眞理子(NTTデータ) 金 英範(ハイト・アンド・シーオー) 城内 将人(農林中央金庫) 木村 彰宏(三菱UFJモルガン・スタンレー証券) 黒島 利之(パーソルテンプスタッフ) 五島 定弘・片桐 聡一(NECネッツエスアイ) 笹野 孝志(エー・プラス・エムコンサルティング) 島田 征一(山下PMC) 関戸 友香(ザイマックスインフォニスタ) 大法 嘉道(N0rrys&パートナーズ) 西山 洋記(イナバインターナショナル) 箱田 琢磨(パーソルファシリティマネジメント) 保坂 茂好(ゼロイン) 穂積 義剛(内田洋行) 増田 幸雄(マスダ・エフエムプランニング) 松田 友美・小池 陽一郎(NSFエンゲージメント) 山下 功一(ヒューリック) 山下 哲雄(物と事の作業室) アドバイザー:吉井 隆(NTTファシリティーズ) 事務局:佐々木 信(JFMA) |
働き方とオフィスの在り方は大きく変化しており、JFMA FMプロジェクトマネジメント研究部会は、VUCA・ニューノーマル時代のワークスタイル、ワークプレイスに関する調査研究・養成普及を行う。
これまでの調査・研究成果を踏まえ、JFMA会員のほか、幅広い業種や立場から、ワークスタイル、ワークプレイスに関する情報収集と手法の体系化に努める。
必要に応じて新規分科会設置や既存分科会の統廃合を適宜行う。なお年度内での調査研究成果達成にこだわらず、必要な期間も活動しながら見極めることとする。
これまでの調査・研究成果を踏まえ、JFMA会員のほか、幅広い業種や立場から、ワークスタイル、ワークプレイスに関する情報収集と手法の体系化に努める。
必要に応じて新規分科会設置や既存分科会の統廃合を適宜行う。なお年度内での調査研究成果達成にこだわらず、必要な期間も活動しながら見極めることとする。
秋の夜学校ではFM入門者向け講座としてFMプロジェクトマネジメント(以降FMPM)を行う上で必須となる知識体系について録画講義を実施した。20年超に及ぶFMPM部会でのナレッジを蓄積した3冊の出版物に掲載されている内容をベースに、コロナ禍で新たな要件となったニューノーマル、アジャイルなどのトレンドにも対応した講義内容であり、FMの入門次年度以降もFM入門者には必須内容として同様の内容を提供予定。
ファシリティマネジメントフォーラムではFMPM手法に関する調査研究成果を題材に「VUCA(不確実)でニューノーマルが求められる時代を背景に、今後企業にとって働き方・働く場がどうあるべきか」について講演を実施。「Withコロナからニューノーマル時代のオフィス研究分科会」はこれからの働き方・ツール・働く場をテーマに、ハイブリッド型の働き方による分散型社会についての動向調査研究を深耕。
「PM固有技術分科会」は「アジャイル型」PM手法に関する調査研究を進めた結果、PM手法のみならずワークプレイス自体が可変性を持った形態となることを一つの解答として提示。
「デザインマネジメント分科会」はオフィスが従来の生産設備の位置付けからワーカーの嗜好により選択する消費対象に変化したという仮説をたて、マーケティング起点のプロダクトデザイン手法を例に、これからのワークプレイスデザインの意味に関する調査研究を披露。
SDGs分科会はWell Being(WELL認証)ををテーマにFMerが実現できる施策を調査し、経営手段としての脱炭素、D&Iに関する研究を行った。成果はJFMAから発刊予定のSDGsタスクフォースレポートに執筆。
また講演では「働き方・働く場にとって、コロナ前後で最も変わったこと」「今後、経営者やワーカーにとって働き方・働く場が更にどうなるかの予見」の2題について、4分科会リーダーによるパネルディスカッションを実施。VUCAな時代を背景に「働き方」はより多様性を持ち常に変化していき、「働く場」は仮想空間を含む多様性と変化に柔軟に対応することが求められると結論づけた。